フェデラー研究所

「フェデラーのようなテニスがしたい!」という夢を持つテニス選手が集うブログ

【ホップマンカップ2019】フェデラーがチチパスに辛勝! サーブフォームに対する考えも! 7-6,7-6 感想

ホップマンカップとは、年末年始にかけて行われるエキシビジョンの国別対抗戦です。

 

各国男女一名ずつ選出し、男女それぞれの3セットマッチのシングルスと、ミックスダブルスの4ゲーム1セットの3セットマッチで、計3試合を戦い、勝敗を決めます。

 

エキシビジョンなので、公式のATPポイントもつかず、所々で選手の笑顔も見られるゆるーい雰囲気も漂う中、やはり優勝争いがある分、締まるところはしっかりと締まった、観戦者からしても刺激の強すぎない笑、年始に相応しい大会です。

 

今日はその中で、昨日、1月3日に行われたスイス対ギリシャ戦の男子シングルス戦、フェデラー対チチパス戦の感想を書いていきたいと思います!

 

結果は7-6(7-5),7-6(7-4)フェデラーに群杯が上がりました。

 

全体的に拮抗した良い試合でしたが、要所でプレッシャーからかチチパスのクオリティが少し下がり、そこをフェデラーが取り切ったという印象でした。

 

最も印象深かったのは、第1セットタイブレークの5-5の場面でチチパスが痛恨のダブルフォールトで6-5。

次のフェデラーはしっかりとファーストのサービスエースでセットを取り切ったところです。

まさに歴戦の王者フェデラーの経験値の差が出たなという瞬間でした。

 

それにしても、チチパスは強かったです。

若さ故の尖ったテニスとフェデラーに似たプレースタイルから、昔のフェデラーの姿が被りました。

 

フェデラーの動きは昨年の年末に比べて、やはりリフレッシュ出来ているのか、しっかりとトレーニングをしてきていたのか、恐らく両方だと思いますが、だいぶ良くなってきているように感じました。

 

先ほど上でもさらっと書いてしまいましたが、チチパスのプレースタイルってフェデラーに似ていません?

ネットに出るときの展開の仕方とか本当にそっくりで驚きました。

もしかしたらディミトロフよりも似てるかもしれない。

 

フォームはまた別の話になってくると思いますが笑

 

フェデラーの方が贔屓目なしでも優雅に映ると思います。

 

フェデラーのフォームに少しでも近づきたい私自身、フォームについてとなると、語らずには要られません笑

 

そこで今回は、少しこのフェデラーとチチパスのサーブのフォームについてお話していきたいと思います。

 

両者、素晴らしいサーブを持っていて、フォームも大枠は同じなのに、明らかに違うところがあります。

 

どこでしょう?

一度画面を下にスクロールする前に考えてみてください。

 

 

 

 

 

答えは、インパクト時(ボールを打った時)の身体の軸の傾き具合です。

f:id:RiMfederer:20190104175303j:plain

軸が地面に対して垂直

f:id:RiMfederer:20190104175406j:plain

身体が全体的に斜めになっている

画像を見て頂ければ一目瞭然だと思いますが、フェデラーは身体の軸が真っ直ぐ地面と垂直なのに対し、チチパスは地面に対して斜めになっています。

 

このサーブのインパクト時に軸が曲がるというのは、実は私自身、練習する際にかなり悩んだポイントでもあります。

 

フェデラーのフォームを真似ようとして闇雲にサーブを打っていた時、自分の脳内では完璧に再現出来ているつもりだったのに、

いざ自分で動画を撮って、「絶対フェデラーのような綺麗なフォームができているだろう」と自信満々で確認してみると、本当にチチパスと同じようなフォームになっていて、「全然違う!」と驚いたことがあるのですが笑、

 

こうなってしまう理由としては、インパクトの瞬間に右足を身体の外側に蹴り出してしまっているために、バランスを取ろうとして上半身を左側に倒してしまうので、結果的に、身体全体が斜めになってしまうからだと思われます。

 

チチパスは、今のフォームでも充分にサーブが早く、立派な武器になっていますし、現にフェデラーからもエースを多く取れていたので、今のままでも大丈夫だと思うのですが、やはり軸が斜めになっている分、身体のパワーをボールの方向に全て伝えきれていない感があり、勿体無いなと思いました。

 

フェデラーはその点、やはり徹底的に無駄を省いたフォームをしているだけあって、きちんとボールが飛ぶ方向に身体のパワーを伝えきれています。

 

フェデラーは何故サーブを打つときに身体の軸が地面に対して垂直を保ち続けられるのか。

これは私もかなり悩んだ問題でした。

私自身、何度練習しても、インパクト時にやはり身体が斜めに曲がってしまったのです。

当時、周りのチームメイトを見渡しても、やはり皆、軸が斜めになっており、これが普通なのかと諦めかけた瞬間もありました。

 

そんな時、同じチームで県内トップレベルの実力者の人のサーブを見ていると、なんとびっくり、一切軸が曲がっていなかったのです。

その人は驚く程細身でありながら、誰よりも鋭いサーブを打つ人でした。

 

その人をよく観察してみると、インパクト時、多くの人は右足(左利きの方ならば左足)が身体の外側、つまり右側(左利きの方ならば左側)に飛び出すのに対し、その人は右足を真後ろに蹴り上げているではありませんか。

 

「これだ!」と思い、急いでフェデラーの動画を見返してみると、やはりフェデラーも右足を後ろに蹴り上げていたのでした。

f:id:RiMfederer:20190104183335j:plain

右足の流れる方向が横ではなく、後ろになっている

 

確かに、足を後ろに蹴り上げると、上半身はバランスを取るために前に傾くので、同じ傾くでも、相手コートの方向に身体のパワーを向けることができるようになるわけです。

 

これに気づいて実践してから、私はサーブのスピードが飛躍的に早くなりました。

 

サーブの速度にいまいち自信が持てない方は、インパクト時に足を真後ろに蹴り上げる〟を是非お試しください。

きっとサーブが早くなると思いますよ!

 

上半身が前に倒れる分、自然と打点も前になるので、トスを上げる場所を少し前に調節してあげることも大切です。

 

ほとんど試合と関係なくなってしまいましたが笑、今回はサーブのフォームについての回になりました。

 

それにしても、チチパスはまだ二十歳というのが末恐ろしいですね。

これから注目していきたいと思います。

 

とりあえず、フェデラーが勝ち切ってくれてホッとしました。