【全豪オープン2019】フェデラーがチチパスに競り負け4回戦敗退 まだフェデラーは終わっていない! 7-6,6-7,5-7,6-7 感想
みなさんどうも、こんにちは、テニス大好き、【ラム】です。
残念な記事を書かなくてはなりません。
フェデラーの敗退が決まってから、すぐに記事を書こうと思ったのですが、こんなにも筆が進まないものかと驚いています笑
フェデラーが勝った試合ならサクサクとノリノリで書けるのに笑
まあ筆が重い重い。
しかしそうも言っていられませんので、書いていきたいと思います。
現実は残酷なものです。
フェデラーとチチパスは今年の年初のホップマンカップでも戦っています。
その時は2セットともタイブレークでフェデラーが取りましたが、それでもかなり危ない試合だった記憶があります。
それを踏まえた今回、序盤からフェデラーには危ない雰囲気が漂っていましたが、今回は要所を締めることなくそのまま負けてしまいました。
フェデラーは今年、2019年度全豪オープン4回戦での敗退です。
スコアは7-6(13-11),6-7(3-7),5-7,6-7(5-7)のタイブレーク3回を含む接戦でした。
スコア上は確かに接戦ですが、私は接戦だったとは思っていません。
試合中、明らかにフェデラーは精細を欠いていました。
重要な局面で、コートを大きくハミ出すオーバーアウトを何本見たことか。
対するチチパスはホップマンカップの時よりも、重要な所でダブルフォルトがなくなっており(今試合4セット通してダブルフォルト0本)、メンタルの強化が感じられました。
ホップマンカップでのフェデラーとのギリギリの敗戦をしっかりと受け止めて、うまく今回の試合に活かせた格好だと思います。
むしろ、チチパスはもう少し楽に勝っていても良かったと思います。
それこそ、第1セットを取れていたら、ストレートで勝てていたでしょう。
試合中、チチパスの勢いは凄まじかったです。
さすが20歳。
というか、「20歳でこんなプレーができるなんて」、と、羨ましくて少し嫉妬心が芽生えてしまうくらいの素晴らしいガッツあるプレーでした。
チチパスはメンタルも不屈でした。
第1セットからフェデラーはそんなによくなかったですが、そこを突いてチチパスはしっかりとタイブレークを取りきることができなかった。
しかも3本もセットポイントを握っておきながら。
普通の選手なら、試合が終わった後、
「あそこさえ取れていたらだいぶ違った展開になっていただろう、やはりフェデラーは土壇場に強い。経験値が違う。」
と振り返るのに充分なだけの敗因です。
しかし、チチパスはその後も決して諦めませんでした。
第2セット、フェデラーは5-4の場面でセットポイントとなるブレークポイントを握りますが、チチパスはそれをしのぎます。
そして再び突入したタイブレーク。
両者はまだ対戦は2回目ですが、ここまで行った4セットのうちこの時点では全てがタイブレークに入っており、さらにこの段階では全てフェデラーがタイブレークを制している状態です。
さらに直前の第1セットでは最悪の落とし方をしている。
そういう感情が無意識のうちに出て来てしまっていてもおかしくはないのではないでしょうか。
チチパスは違いました。
チャンスでしっかりと攻めきり、活かすことができます。
フェデラーは違いました。
ピンチをしのぐことはできても、チャンスを生かすことができません。
むしろ守りに入って自分でチャンスを潰しにいっているようにすら見えてしまいます。
実際試合後のインタビューでもフェデラーは、
「今日のような試合には、いつも複数の要因がある。でも、ブレークポイントでは確実に望んだようにいかなかった。ホップマン・カップでも彼(チチパス)からブレークを奪えなかった。明らかにこちらのリターン、私がやろうとしているプレーに問題があるということだ。彼はいいプレーをしていた。第2セットは取らなければいけないと感じていた。どうやるかは関係ない。取らなければいけなかった。それが今日は致命傷になってしまった」
と述べています。
「いやホントにそう!!!、ブレークして!!!守りすぎ!!!!!」と思った人もいるのではないでしょうか笑
「どうやるかは関係ない」とフェデラーは言っていますが、攻めて取ることに固執してみても良いのでは、と思うほど今のフェデラーはブレークポイントで守りに入っています。
この試合のスタッツを貼っておきますが、フェデラーのブレークポイントの取れなさには目を見張るものがあります。
12本もあったら1本くらい取りなさいよせめて。
と思わず言いたくなってしまいます笑
もちろんチチパスが良いプレーをしてしのいだ場面もありましたが、
やはりフェデラーは土壇場でこのスイングが出てしまいます。
ラケットを上に振り上げて球威を自ら落としていくスタイルです。
今までなら、ギリギリ返せるかというような相手の球威であったり、タイミングが早かったりする時のみに使っていた、いわば“緊急時のしのぎ方”でしたが、今や普通のストロークでも多用しだしてしまっています。
私が最近フェデラーの試合を見て、勝つか負けるかの指標としているのは、このスイングが多いか少ないかです。
そのくらい、このスイングが出だした時のフェデラーのプレーには迫力がありません。
話は変わりますが、今試合、線審の誤審やコールの遅さが少し見られた場面がありました。
それだけ2人が激しいラリーをし、また際どいところを狙っていたということでもあるのですが、
試合後のインタビューでこのことについて聞かれたフェデラーが、
「今日のような戦いでは、ギリギリのコールがつきもの。そのようなコールも時には間違いだってある。みんな人間だし、それもゲームの一部。主審や線審に対して文句を言い始めたりはしない。ホークアイがなかった時代でのプレーにも慣れていた。そんなことは数えきれないほどあった。ただ前へ進むだけ。
例えば、カルロビッチと錦織圭の試合でも1度あった。圭が不利になりそうだったけど、そうはならなかった。彼(錦織)にとってはよかった。時には本当にわずかなコールもあるし、それが危険な場合もたくさんある。でも、今日のことが悪いとは言ってはいない。正直なところ、今日はみんなよくやっていたと思っている」
と答え、錦織の2回戦を見ていたことをサラッと匂わしてくれたのには感激しました。
フェデラーは錦織のプレーが好きだと前々から公言していたのですが、大会中にしっかりと試合を見てくれているなんて、本当に好きでないとできません。
しかも、線審のトラブルまで覚えているなんて、かなりしっかりと見ていないとわからないはずです。
それをわざわざインタビューの例として挙げてくれたことにも感激です。
線審のミスに対する受け答えも完璧ですね。
さすがフェデラーです。
これにはほっこりしました。
巷のネット記事のフェデラー・チチパス戦の感想やコメントを見ていると、
「チチパスがよくやった」であるとか、
「サンプラスがフェデラーに敗れた時のように、フェデラーがチチパスに敗れた(世代交代の瞬間だと言いたいのです。)」とか、
「チチパスがフェデラーに総合力で勝った」
などと意見している人を多く見かけましたが、私はこれに関してはまた別の意見を持っています。
チチパスに本当に総合力で負けたのならば、フェデラーはブレイクポイントを12本も握れていないはずです。
「フェデラーは終わってなどいない。
終わってなどいないがもうこれ以上はないかもしれない。」
これが私の正直な意見ですが、これに関しては、もう一本別に記事を作りたいと思います。
少し文章が荒れるかもしれませんので笑
既に、この記事の文章自体が少し荒れ気味かもしれませんが、それだけフェデラーの敗退が本当に悔しいのです。
この記事を書きながら、また試合を思い出して半泣きです泣
フェデラーが大好きだから故に涙が出る程の憤りをフェデラーに感じているのだということを汲み取って頂ければ幸いです。
本当に勝って欲しかった。
試合後に虚無感に襲われた人も多いのではないでしょうか。
最後に、フェデラーに対して、恐れ多くも上から発言のようになってしまった部分があったことをこの場をお借りして深くお詫び申し上げたいと思います。
とにかく、フェデラー、お疲れ様でした。
そしてチチパスはおめでとうございます。
チチパスのプロ転向はなんと2016年。
昨年の全豪オープンは一回戦敗退。
この成長速度、そしてこのガッツとメンタルの強さ。
将来トップ5に食い込んでくることはまず間違い無いでしょう。
1位になるかもしれない。
次戦、バウティスタ=アグート戦、フェデラーの分まで頑張って欲しいですね!
Roger Federer vs Stefanos Tsitsipas Highlights HD
fin.